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NEWS 2008年4月29日

世界一の偽札鑑定機を製作 松村テクノロジー

いまや偽札は世界中を横行し、その種類も年々多種となっている。偽札の横行は、国際経済にあたえる影響も大きい。この偽札鑑別に情熱を燃やし、世界一の性能を誇る偽札鑑別機を製作した下町の企業が松村テクノロジーである。

松村テクノロジーは、東京都台東区の下町にある。浅草に程近く、まわりには問屋や町工場が建ち並ぶ。最新型の偽札鑑定機は、この下町の一角で製作された。

松村テクノロジーは社員40名ほどの、いわば中小企業である。社長は松村 喜秀(まつむら・よしひで)氏、島根県生まれ、敬虔なクリスチャンである。その温和な人柄からは想像もできない、バイタリティーに満ち溢れた人物だ。大手電気メーカーに就職していたが、自分の好きなことがやってみたいと独立した。1983年、(株)松村エンジニアリングを設立すると、電機メーカー時代に学んだセンサー技術を活かして、産業ロボットなど、産業機器の設計・製作に携わった。

87年、ソウルオリンピックをひかえた年、偽札鑑別機の依頼が松村のところに飛び込んできた。「オリンピックが始まると韓国や日本に世界各国からいろんな偽ドル札が入り込む。なんとかこれを判別できる鑑別機が欲しい」大手商社からの依頼だった。その日から紙幣の研究が始まった。特徴を徹底的に調べ上げ、これまでのセンサー技術を活かした第1号機を完成させた。

第1号機はアメリカ当局が驚くほどの出来だったが、2年で売れなくなった。新たな偽札が松村のセンサー技術をうわまったからだ。松村の職人魂に火がついた瞬間だった。松村はアジア各地をまわり、偽ドル紙幣の入手に奔走した。ようやく手に入れた1枚の偽100ドル紙幣を部屋一杯に拡大し、社員総動員でチェックした。その結果、わずかな印刷ミスのような違いを見つけ出した。松村はこの精密な偽100ドル紙幣を「スーパーK」と名づけた。

早速、このスーパーKに対抗する第2号機を開発した。だが、「スーパーノート」「ウルトラスーパーノート」「スーパーM」「スーパーZ」と、次々と新手の偽ドル紙幣が発見される。松村は、これらに対抗するように鑑別機に改良を加えていった。

現在では、新手の高精度偽札や新発行される紙幣に対しても、ROMを交換するだけでバージョン変更が可能となった(EXC-5700A)。また、ドル紙幣だけでなく、ユーロ紙幣、中国元紙幣、韓国ウォン紙幣、日本円紙幣にも対応できる多通貨紙幣鑑別機(EXC-6700)も製作していて、その性能は世界各国から大きな評価を受けている。

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