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2007年9月22日
1950年、オリンパス光学工業(現在のオリンパス)の主任技師だった杉浦睦夫と部下の深海正治は、世界で初めて胃カメラを開発。その技術は内視鏡、ファイバースコープとして発展した。2007年現在、オリンパスの医療用内視鏡は世界シェア70%。
1949年の夏、東大附属病院の外科医であった宇治達郎はオリンパス光学工業を訪問した。目的は胃の中を直接撮影出来る装置の開発依頼だった。当時、胃の診断方法はレントゲンと胃鏡の2種類だったが、レントゲンでは胃の壁の様子は確認出来ない。また、胃鏡は内部を確認出来ても撮影が出来ず、食道を傷付ける危険性もあった。主任技師だった杉浦睦夫はその依頼を受けて、部下の深海正治と共に撮影装置の開発に取り組んだ。
杉浦は静岡県出身。東京で写真を学んだ後、1938年、当時の高千穂製作所に入社し、それまでは写真機や顕微鏡などの研究開発に当たっていた。
胃の中は光源が無く、真っ暗であるという問題を解決する必要があり、当初開発は難航したが、「光とレンズ、フィルムさえあれば写真は写る」という杉浦の信念で検討が続けられ、翌1950年に世界初の胃カメラが完成。11月の日本外科学会で「ガストロカメラ」という名称で発表された。
これによって胃の直接診断が可能となり、胃ガンや胃潰瘍の早期発見・治療に大きく貢献した。その技術は後のファイバースコープやビデオスコープに受け継がれている。
杉浦は1986年に68歳で亡くなったが、1990年に「胃ガン・胃潰瘍の早期発見に著しい成果をあげ世界の医学発展に大きく貢献した功績」により、宇治、深海と共に、吉川英治文化賞を受賞した。